TRANSIT
ADVISORY CENTER + GALLERY
別府市創造交流発進拠点 TRANSIT
この『TRANSIT』があるレンガホール(旧別府郵便局電話事務室)は、別府市末広町位置し、1928年(昭和3年)に建築家吉田鉄郎の設計によって建てられたものである。吉田建築といえば、東京のKITTE丸の内である東京中央郵便局旧局舎や、Ace Hotel京都などが入る新風館(旧京都中央電話局)等があり、吉田鉄郎は近代モダニズムの先駆者と呼ばれている。また、現存する吉田建築のうち2つが別府市にあり、今回弊社が、その一つであるこのレンガホールの空間再生に携わった。今回の設計では、この場所で積み重ねられてきた「時の積層」ということを考えた。展示室に入ると積層板をさらに積層して構成された展示ウォールが目に飛び込んできくる。この展示ウォールは壁の上部が広がっており、これはこの建築物のファサードである形の一部を引用して作られている。また、積層板と積層板の空隙に板をさらに挟むことで、展示棚として自由に使用できる設計となっている。部材は1ピース1ピース手作業で制作され、全部で1540ピースのパーツで構成されている。様々なタイプの展示に対応したギャラリー空間であり、クリエイターやアーティスト等の移住定住相談や、文化観光の情報発信、地域や企業相談をはじめとし、様々な展示会等も開催される予定である。