湯布院 山並の家

HOUSE

湯布院 山並の家 

由布院盆地を囲む山並みのシルエットのような存在感

湯布院盆地の外縁部、地形が平地から斜面に切り替わり始めた傾斜地形の場所に位置する平屋の住宅である。不整形な敷地であったが、ボリュームをずらしながら雁行配置することで、敷地にフィットした平面形状とした。屋根をかけるにあたり、周囲の風景に馴染むよう切妻屋根を採用し、一つの大きな屋根ではなく分節された屋根とすることで、建物の大きさ感を抑え、小さな家々が連なっているような感覚の構成としている。外観は、屋根も壁も同一の黒の鋼板素材を用いていて、建築そのものがひとつのシルエットのような存在感を持つ。遠景に見える山並は、夕暮れ時には暮れる日の逆光で雄大なシルエットと化すが、この住宅は風景の中でそのシルエットに連続し呼応するような建築である。リビングでは由布岳を望め、眺望が開ける北側に大きく開口を設けている。開口部の外側には広いテラスを設置し、由布岳の雄大な姿と周囲の緑を借景として感じることができる。リビング空間とテラスと風景の連続性を大切にしている。リビングは最も天井の高い場所で天井高が4100ミリメートル程有るが、和組の陸梁として梁を空間に露出して、開放感と落ち着きを併せ持つ、リズム感のある空間としている。キッチンは大空間と一体になったアイランドキッチンとしており、ダイニングテーブルと連続した配置としている。テラスには1200ミリメートル出の有る深い軒を設け、サッシは木製サッシとして、木造の構造体と馴染む柔らかい印象と断熱性を持つ開口部としている。和室はリビングから高さを一段上げて、一体であるが異なる場所として作り、格子戸によってゆるやかに間仕切ることができる。洗面脱衣と浴室は、ガラスで区切りながらも、一つの空間として広く感じられるようにしている。

 

DATA
主用途/住宅
構造・規模/木造1階建
敷地面積/476.54㎡(144.15坪)
建築面積/153.61㎡(46.47坪)
延床面積/150.19㎡(45.65坪)
設計監理担当/光浦高史 松元美圭
構造設計/株式会社黒岩構造設計事ム所
施工/株式会社佐伯建設

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