市部の広い敷地に２棟で構成される住宅。「母屋」と「離れ」は中庭とアプローチの通路で結ばれている。パブリック性の高い「離れ」から落ち着いた「母屋」に向かって、中庭を解しながらグラデーショナルに空間が連なっている。「母屋」の方は、ダイニングキッチン、リビングから２層の吹抜けを介して、2階に設置されたインナーバルコニーへ、立体的に空間がつながっている。各諸室は立体的な一つの空間に面している。リビングは南面からの大きな開口があり、光が多く入る開放的な空間である。インナーバルコニーには、ハイサイドライトが設けられていて、柔らかい光が頭上から降り注ぐ。家全体に風が抜けやすくなっている。「離れ」は、プライベートな集まりごとに加えて地域に開放されることもあり、子どもたちが集まって食事をしたり読書をしたりすることもある。

DATA

主用途/住宅
構造・規模/木造2階建
敷地面積/532.72㎡（161.14坪）
建物面積/220.74㎡（66.77坪）
延床面積/249.88㎡（75.58坪）
構造設計/株式会社黒岩構造設計事ム所
施工/株式会社熊野建設
写真/すたぢおZERO 竹内康訓